いずれも。

あれもこれも、いずれも必然。

【冷たい熱帯魚】どうしようもなく救いのない世界に何を見出せばいいんだろう?

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2日間も奥さんがいないので、いっしょには見なさそうな映画をHuluで探して「冷たい熱帯魚」を見ることにした。どんな映画かはほとんど知らなくて、ただエロくてグロくてヤバい映画だと誰かに聞いて奥さんといっしょには見ないほうがいいなと判断した記憶がある。

そして見てみたんだけど、コレはボクにとっては、見なくていい映画だったかもと後悔した。誰かに聞いたとおり、ひたすらエロくてグロくてどう終わるのかだけが気になって見続けてしまったけど、最後まで不可解で何を訴えようとしてるのかわからなかった。

って、さすがにこれだけで終わるわけにはいかないよなー。ということで、なんとかがんばってボクにとっては何も得るモノがなかった「冷たい熱帯魚」について語ってみることにする。

大声でまくしたてる人がコワい。

ボクはとにかく大声でまくしたてる人がコワい。話の内容は関係ない。とにかく大声でまくし立てられると、ボクは思考停止してしまうのだ。この映画に出てくる村田みたいな人にかかったら、ボクは一瞬で壊れる自信がある。

村田は最初は気さくなおっさんっぽく登場するんだけど、その時点でボクはもうアウトだし。とにかく物理的に人に接近しすぎ、馴れ馴れしすぎ、声でかすぎ。そして、人のリアクションなんか意に介さずどんどん自分のペースで話を進めていってしまいすぎ。

そんな画面に現れて3秒ぐらいでコイツはダメだ、と思った村田が更にとんでもないヤツに変わっていくんだから、もうボクは凄惨なシーンに突入する前に瀕死の状態だった。そのうえ、嬉々として包丁をふるってる姿なんか見せられたらもう、停止ボタンを押すか押さないかずっとせめぎあっていた。

それでも見続けてしまったのは、こんな救いようのないストーリーがどう収束するのか?という好奇心が恐怖や嫌悪に勝ってしまったからだ。きっとこの強すぎる好奇心はいつかボクの身を滅ぼす。やめろと言われたらやってしまう。見るなと言われれば見てしまう。鶴が恩返ししようとしてたら、ぜったい覗いてしまう。そんな自分がイヤすぎる。

最後までどうしようもなく終わっていく。

たぶんエロとグロの向こう側を見ることができた人たちは、この映画を高く評価してるんだろうけど、ボクはその向こうを見ることができなかった。村田が社本を罵り挑発するシーンは、もうわけもわからずコワかった。どう考えてもおかしい村田の言ってることが、なんとなく正論っぽく聞こえてくるのがコワかった。

極限まで追い込まれた社本がキレて更にわけのわからなさは加速する。もういいだろう。もうおなかいっぱいだって。こんなシーンがなんのために必要なんだ?そんなことしたら、すべて失ってしまうじゃないか!なにがしたいんだ。けっきょく、なんだったんだ・・・。という感じに冷たい熱帯魚は終わっていった。

あまりにも得るモノがなくて、わけがわからなくて、ホントならブログに書こうとするならちょこちょこ見返して確認するべきなんだろうけど、嫌悪感が強すぎてどうにも見返す気になれなかった。

はっきりいって、ボクはこの映画は人にオススメしようと思わないし、気になっても見ないほうがいいよ、という思いを込めて書いている。少なくとも見始めてしばらくして「これ、どう収束するんだ?」と思って、それだけのために見続ける感覚に陥ったら停止ボタンを押したほうがいい。

でもなー。もし、ボクがこういうふうに人が警告してる記事を読んだとしたら、けっきょくそれを無視して最後まで見てどんよりしてしまうんだろうなぁ。ホントに強すぎる好奇心がいつかボクを滅ぼす気がする。

かすかに得たモノを見つけた。

そうそう、ひとつだけ学んだことがある。やはり目の前にある問題から目をそらしてちゃいけない。社本は父として、夫として、経営者として、人として、すべてにおいて問題を抱えていながらちゃんと向き合わずにいて、収拾がつかない状況に陥ってしまった。

村田は社本にむかって「やりたいことをやれ!」とか言ってたような気がうっすらとするんだけど、やりたいことというか、やれること、やれるハズのことは地道にしっかりやらなきゃいつか取り返しがつかないことになるっていうのは、イヤというほど最悪なカタチで見せつけられる映画だった。

無理やり書いてみたら、得たモノがようやく見つかったかー。でも、ここに書いたことってたぶんこの映画を見なくても学べることだ。やっぱり「冷たい熱帯魚」をボクはオススメしない。