いずれも。

あれもこれも、いずれも必然。

「信頼関係が失われた組織で、仕事をうまく回していく3つのコツ」とかあるわけないか。

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著作者: Magdalena Roeseler

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木曜日、彼女は会社にやってきた。静かに挨拶を交わして席に着く。他愛のない会話で今日は少し元気なのがわかった。もともと快活なタイプじゃないからわかりにくいけれど、明らかに目の色が違うし、声のトーンが少し違う気がした。ボクのくだらない冗談に笑ってくれてもいる。

かなり心配ではあったけれど、多少は上司と落ち着いて会話ができたんだろう。上司にはどんな対応が必要かを具体的に切実に伝えておいたから、かなり鈍感な人ではあるけれど、さすがに少しは汲み取ってくれたということだろうか。

とはいえ、人がそう簡単に変わるはずはない。また、上司が微妙な対応をしてるのが見て取れたので、上司が離席したのをみはからって、彼女にさらりと声をかけてみたら、かなりの勢いで愚痴って最後に「すみません」と謝った。ボクとしては愚痴ってくれているほうがほっとする。「前から言ってるけど、ボクは愚痴を苦にしない性分だから、ためこまずに愚痴ってくれていいよ」と言っておいた。

金曜日、彼女は続けて出社した。今日は朝から打ち合わせがあって忙しく、あまり彼女を気にかけている余裕がない。が、昨日に引き続き調子はよさそうに見えた。遅れを取り戻そうとがんばっているのが解ったから、「期限が厳しいものとかあれば、手伝うから」という主旨の声かけをしておいた。ボクは、はっきりいって「できる人」じゃないのに気持ちだけが先行するな、と自嘲する。自分の仕事も滞りがちなのに。

打ち合わせには上司もいっしょに参加していたんだけれど、その場で耳を疑うようなムチャぶりを食らった。いや「頼むわ」って軽く言うけど、それはアナタの仕事だろう。チャレンジさせることも必要だけど、それならずいぶん前からやるべきと解ってたのに、なんでもっと早く指示しない?このタイミングでその重さの仕事を投げつけるのは狂気の沙汰すぎる。まぁ、やるけどさ。

というような愚痴を例の「彼女」以外のメンバーに打ち合わせが終わってから、思わずこぼしたら、いつのまにか相手の愚痴がはじまった。怒涛のごとく溢れ出る言葉たちを聴きながら、やっぱり上司の妙な楽観的性格と計画性のなさが問題だなと感じた。それにしても、今日はやたらと人の愚痴を聴くことが多い日だ。

壊れかけている彼女が1番気になるけど、組織としてあちこちほころびが出ていてどう考えても危うい状況だ。でも、今までボクはうまく機能している組織なんて見たことがないし、まぁ、こんなもんだ。いや、前の上司は明らかな悪意をぶつけてくるし、仕事もろくにしない人だったから、今よりはるかにキツかったはずだ。

「神は乗り越えられる試練しか与えない」というどっかで聞いた言葉が浮かんでくる。上司の上司はボクからは遠すぎて相談できるような関係性じゃないし、誰にも助けてもらうことはできない。とにかくいろいろ見えてしまってるからには、自分がやれることを精一杯やるしかない。

彼女はそこそこ1日を元気に過ごして帰っていった。楽しい週末をすごして、うまく気分転換してくれるといいのだけれど、そんな単純なモノじゃないよなぁ。会社に行けなくなる心境のとき、連休明けの憂鬱を乗り越えるのが1番難しいから、それが心配だな。

連休明け、彼女は会社に来れるだろうか。そして、ボクも会社に行けるだろうか。いやいや、ボクは行くでしょ。たぶん。