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そろそろ最後のブログをはじめる

2022/05/05

なんとなく個人ブログが衰退してる印象がある中、別にその状況に抗うような反骨精神があるわけじゃないけど、新たなブログをはじめることにした。

ずっとブログを書きたいという気持ちはあったのに書けなかったのは、ブログを書く意味がわからなくなっていたからだ。

WEB上に文章を公開するツールとしてはTwitterがあり、公開Scrapbox「思考遊戯の森」もある。そこにブログを加える意味はあるのか?

・・・意味はある。
ようやくそう確信できるようになったので、今この文章を書いているのである。

誰に読んでほしいのか、はっきり見えた

この春友さんからのリプライで気づいた。というか、前から思ってたことを思い出したと言ったほうが正しいか。

ボクは自分の本棚を作りたいのだ。

当たり前だが、自分の本棚には自分が選んだ本が詰まっている。そこには、自分が影響を受けてきた、自分を構成するものの集積がある。(まぁ積読本もあるのだが、自分で選んだのは間違いない)

ただ、人生は本棚のみでは語れない。だから、本以外の様々な自分を構成するもの、言い換えれば「愛してやまないモノたち」を集めた棚と言えるブログを作りたいのだ。

それを自分で眺めてニヤニヤするだけでも、幸せの極みなのかもしれないが、欲張りなボクはそれ以上を求めてしまう。

お!意外に趣味が合うじゃないのー!と感じる誰か、というのを期待して今まではブログを書いていた。

が、未来には我が子というもっと身近な読者が登場するかもしれず、それによって親子の語らいが生まれたらおもしろいなと思い始めた。

親として恥ずかしくないものを書かなくては!と意識し始めると、超つまらないブログになってしまうので、そこは気をつけねばなるまい。

そんな制約に縛られていては、自分が愛してやまないものを語り尽くすなんてことはできないのである!

「考えたこと」から「伝えたいこと」を生み出す

今ボクが文章を公開する場としてTwitterと公開Scrapboxがある。が、それらは非常に断片的である。

Twitterには140文字の制限があるし、Scrapboxも文字数制限はないが、短文を書き散らして、思わぬつながりを期待するツールなので、どちらもツールの性質上、文章は断片化される。

つまり、ブログを書くということは、ある程度まとまった文章を書く場所を欲するということだ。

なんのために?

それはやはり人に何かを伝えたいという欲求があるからで、そのためには断片では言い足りず、まとまった文章が必要なのだ。

ボクの中ではTwitterやScrapboxはあくまでも独り言で、自分が感じたこと、考えたことを書き出しているだけだ。

人とのつながりを求めるSNSであるTwitterを独り言です、と断言するのは、少し抵抗があるけど、そうめっちゃ盛んに交流してるわけじゃないし、まぁいいか。

ボクの場合、ブログに書くのは「人に丁寧に伝えたいこと」だ。だから今もこうして言葉を尽くしている。

自分の聖域をつくる

倉下さんの『すべてはノートからはじまる』の重版記念オンラインイベントの中で、Tak.さんのコメントにハッとさせられる画面があった。

自分の考えとか自分の言葉を表明する場所があそこにあったから、やっていけたという・・・けっきょくやめるんですけど、あれがなければかなりヤバかったと思いますね。だから大事ですよね。何かが直接守ってくれるというよりも、上司にもクライアントにもさわれない自分のものっていうのがそこにあるだけで、やっぱり違う感じはあると思います。(『すべてはノートからはじまる』の重版記念オンラインイベントより

なぜか忘れてたけど、日常の中であまり自分の考えを主張しない(できない)ボクには誰にも邪魔されない聖域が必要なのである。

そんな大事なことをなんで忘れてたのか?いや、なくてもやってこれてたんだから、いらないんじゃないの?

ええい、うるさい。要るものは要るんだ。

ボクは職務上、文章を書くことが少なくない。書くことを苦にしないから、こうして文章を書いているのだけど、仕事ではまったく自由に書くことが許されない。

常に文章に対するこだわりが強い上司のもとで仕事をしてきたので、そのときの上司が好む言い回しを使い、嫌う言い回しを避け、自分を殺して文章を書いてきて、今もそれは続いている。

今まで3人ほど上司は変わっているが、その誰もがボクの書く文章に痛烈なダメ出しをしてくるので、よほどビジネス向けの文章が書けてないか、書くのは好きだけど書けてないという残念な状況なのだろう。

なんにせよ、ボクには自分が好きなように書くことができる聖域が必要なのだ。

というわけで、そろそろ最後のブログをはじめる。今までいくつもブログを作っては停止してきたけど、いいかげん自分のホームと呼べるものを持ちたいもんね。

子供らが読者になる可能性があるとして、10年くらいはかかるだろうか。今から10年続くブログなんて書ける気がしないけど、まぁ久々にただ続けることを目標に書いていこう。

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