いずれも。

あれもこれも、いずれも必然。

PTSDの要因を思い返す犯行を何度も繰り返すなんて、ありえるだろうか?

映画公開時から気になってた「22年目の告白-私が殺人犯です-」がテレビで放送されたので、ようやく見てみた。ボクは単純なので用意されたどんでん返しには素直に驚いたし、なかなか面白かったなー、という感想を持ったのだけれど、映画の善し悪しとは関係なく、気になったことを書いてみることにする。

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犯人には、武装勢力に囚われ、大切な人を目の前で殺されたという強烈な心の傷を負うに至る過去がある。それ故に、自分と同じことを体験した人間がどう生きていくのか観察したかった、というのが犯行の動機として描かれている。

この犯人がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたとして、ホントにこんな事件を起こし得るんだろうか?衝動的に無差別殺人を犯すとかなら、ありえそうな気もするけど、あんな動機で殺人を犯すことには、どうにも違和感が拭えない。なぜ、自分だけが生きているのか?と真剣に思い悩んだとしたら、まず、自らの命を断とうとするだろう。それがどうしてもできないとしたら、生きることすら罪だと自分を責めるような気がする。

その罪の意識から逃れたいと考えて、どうにか忘れようとする、いや、生きるために記憶障害が生じて強制的に忘れてしまうことだってあるかもしれない。でも、この映画での犯人は、つらく苦しい体験を忘れないどころか、わざわざ自ら何度も思い返すような行動をとるのだ。

なんの感情もなく、人を観察するために残虐な行為に及び、時効の成立を意識した計画的犯行をやってのけるのは、サイコパスの特性だろう。だとしたら、つらく苦しい過去を動機として持ち出し、PTSDとの診断を受けることで、免罪を狙ったとは考えられないだろうか?

でもなぁ。そんな簡単に精神医学に通じる人たちを欺けるとは思えないしな。これだけの事件を起こしたなら、相当なスキルを持った人たちが診断に関わるんだろうし、誤診なんかありえないだろう。

そんな感じで気になることはあったものの、面白かったからこそ、こんなに考えさせられてしまったのはたしか。主要キャスト3人の演技もかなり良かったしね。元になった韓国映画「殺人の告白」も見て比較してみたくなってきたなー。

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